魂流し 作词 : nyanyannya 作曲 : nyanyannya 薄い心臓の襞をめくり 吹き寄す哀しい遠音の残響 街は幸う魂流し 幾千の灯りが舞う 淡く洩る光の尾に縋り付いて 宵に浚われどれほど澪標 掬い救えどもあえかなこの指の 隙間からまた命が零れてく 祭は囃し立てり 月は東に日は西に 入相戯れた兄弟 夜は骸 泡沫より軽く儚い 淡く洩る光の尾を見送りて 独り旧い傷を雪ぐ岩清水 掬い救えどもあえかなこの指の 隙間からまた命が零れてく 恒河沙ほど不幸に穿たれて 肺を漏る希望を離せるか 呼吸はうねり幾千の灯を揺らす 流る魂 行方に逆巻いて 帰れ帰れと手を引く才の華 掬い零せどあえかなこの指の先にまだ命が掴めるか 嗚呼 夜は骸――