捻子巻く時計が月の満ち欠けを刻む 作曲 : 霜月はるか ひとり捻子(ねじ)を巻(ま)き続(つづ)け 砂(すな)に埋(う)もれる絡繰(からく)り時計(とけい) 刻(とき)が留(とど)まる部屋(へや)は訪(おとず)れる者(もの)もなくて 淡(あわ)き風(かぜ)も吹(ふ)かない 月(つき)の光(ひかり)だけが届(とど)く場所(ばしょ) 夜露(よつゆ)に冷(ひ)やされた蜘蛛(くも)の巣(す)は 張(は)り巡(めぐ)らされた黄金色(きんいろ)の鎖(くさり) 外(はず)れないほど固(かた)く幾度(いくど)も 君(きみ)を絡(から)めているのなら 閉(と)じ込(こ)められた世界(せかい)を解(と)き放(はな)ちたい 君(きみ)が眠(ねむ)る棺(ひつぎ)を抱(だ)いて 想(おも)いを繋(つな)ぎ 満(み)ち欠(か)けゆく月影(つきかげ)に時(とき)を刻(きざ)む針(はり)を映(うつ)す ...I oular i neej rin ar lef su i Lag-quara.(…捻子巻く時計が月の満ち欠けを刻む) 今(いま)も捻子(ねじ)を巻(ま)き続(つづ)け 何処(どこ)に沈(しず)まる絡繰(からく)り時計(とけい) 刻(とき)が凍(こお)れる君(きみ)の 魂(こころ)が彷徨(さまよ)う空(そら)に 煙(けぶ)る過去(かこ)の記憶(きおく)が 乾(かわ)く言葉(ことば)の響(ひび)き遺(のこ)している 翼(つばさ)に護(まも)られて咲(さ)く花(はな)を 狂(くる)わせていった蒼色(あおいろ)の香(かお)り 還(かえ)るための呪文(うた)の在(あ)り処(か)すら 君(きみ)は忘(わす)れてしまうから 閉(と)じ込(こ)められた世界(せかい)の醒(さ)めない夢(ゆめ)は 君(きみ)と僕(ぼく)を巡(めぐ)り合(あ)わせて 滅(ほろ)びを紡(つむ)ぎ 満(み)ち欠(か)けゆく月影(つきかげ)に時(とき)を刻(きざ)む針(はり)を落(お)とす ...Lag-quara chi "ir" sirea fid lei o we fan jue "ar"...(…”私”が閉ざした世界を委ねましょう、”あなた”に…) 閉(と)じ込(こ)められた世界(せかい)で壊(こわ)れていく僕(ぼく)は その手(て)を唇(くちびる)に重(かさ)ねて 想(おも)いを塞(ふさ)ぎ 満(み)ち欠(か)けゆく月影(つきかげ)に時(とき)を刻(きざ)む針(はり)を戻(もど)す 棺(ひつぎ)を開(あ)けて全(すべ)てを穢(けが)し 捻子(ねじ)巻(ま)かれる月影(つきかげ)に時(とき)を刻(きざ)む針(はり)を止(と)める