[00:37.000]刻の果てに沈んだ砂礫の街 [00:44.000]古びた靴に傷を付けて [00:51.400]錆びた鉄の匂いを纏う扉 [00:57.600]朽ちた季節に耳を澄ます [01:05.200]遠い昔 君と僕がいた世界 [01:11.900]眼を閉じれば [01:13.600]そこに何も変わらぬ景色があった [01:22.200]輝く月の夜に掌を重ねて [01:28.700]云えない希いを呑み込む [01:35.200]灰色の霞の中 触れない追想 [01:42.300]それでも僕を誘い出す [01:48.900]風に混ざる詩のように [02:01.900]綺麗な石ばかりを集めていた [02:08.300]土に塗れて汚れたまま [02:15.500]星と星を結んだ白い指が [02:21.900]眩しいほどの夜空(そら)を分かつ [02:29.200]掴んだもの 失くしたものも等しく [02:36.200]どちらも最期には強く光ると… [02:42.500]君の言葉が今もざわめく [02:49.500]過ぎ去る人の影が僕の手を擦り抜け [02:56.300]流れる夢と知りながら [03:02.800]降り注ぐ想いの雨 瞬(まばた)きに留めて [03:09.600]そのまま僕は見送った [03:16.300]風が攫う街の跡 [04:00.200]儚い月明りが君だけを照らして [04:06.800]終わりの記憶を告げても [04:13.400]灰色の霞に咲く鮮やかな憧憬 [04:20.300]いつかは僕もそこへ行く [04:26.300]愛しいもの全てが僕の手を離れて [04:33.800]崩れた砂と舞い上がる [04:39.800]永久の霞に中 遠ざかる追想 [04:47.300]それでも僕は忘れない [04:54.000]風に消えた街と、君を――