月灯りと糸车 ~Alies ol iok~ 薄れゆく記憶を/(月灯りに) 紡ぎ出す糸車/(巻き戻せば) 蘇る過去の私/(懐かしい) 今はなき家の扉を叩く/(家の扉を叩く) 誰かが描いた偽の絵画(ものがたり)よりも 天空(そら)の諸島(しま)に憧れた君 生死の境を彷徨う 小さな身体が 咳の病に耐えうる 最期の夜に ただ私は願う 君が望むこと 理想(ゆめ)を叶えるLip-Aura(リプアラ)に 祈りを託した あの白い雲の彼方 君が見たい景色 苦しまず眠れるように 部屋(ここ)に映して (Ir o Aura, Lip-Aura. Ir dix qules thia. 昏い瞳の中に 映り込むその影は 何処か遠く忘れてきた 昔の君と私の姿 世界を暗闇に染める 恨み言を繰り返して叫んだ―― 弾かれて走り出した/(突きつけられた刃は) 襲いかかる刃を躱して 全てを呪うだけの幼い声色/(殺意孕み) (真実の想い) 逃げる場所の無いことを/(生きる命を羨み) 悟り私の剣が もう一人の私の首を狙い刎ね上げた/(壊したいと) (魂(こころ)が求めた) 痺れた指先と 爪に食い込む血糊 足元に崩れたのは 「私」でない君の肢体 この手にかけた花想(せかい)は/(その手にかけた世界は) 君の本当の理想(ゆめ)/ (彼の本当の理想(ゆめ)) 誰も隠したい魂(こころ)を/(奥に隠された魂(こころ)を) 残酷に曝いた/(斬り曝いた) 涙枯らして泣いても/(涙枯らして泣いても) 謝罪(ことば)などは届かず/(謝罪(ことば)などは届かず) 蒼い花は散り急ぐ/(蒼い花は散り急ぐ) 現実を残して/(ただ残して) 死の都市へ沈んだ/(あの月の下) 君はもう答えない/(糸車が回る…)