Snowdrop 抱(かか)えた膝(ひざ)に頬(ほほ)を寄(よ)せ震(ふる)えた 月明(つきあ)かりさえも穢(けが)れのように ただ求(もと)め 彷徨(さまよ)い続(つづ)けている 空(うつ)ろの心(こころ) 満(み)たすため 暁(あかつき)の向(む)こう 虹(にじ)を越(こ)えて 「--探(さが)して」 辿(たど)り著(つ)くのは光(ひかり)の靜寂(しじま) 「--屆(とど)く」 涙(なみだ)落(お)とした雪(ゆき)が溶(と)けるように 広(ひろ)がっていた傷(きず)を癒(いや)してゆく 闇(やみ)に流(なが)されるまま 「--葉(かな)えて」 一(ひと)つ、二(ふた)つと解(と)き放(はな)つ呪縛(じゅばく)は 錆(さ)びついた鎖(くさり) 脆(もろ)く崩(くず)れる 影(かげ)追(お)えば 見失(みうしな)ってしまう 殘(のこ)されたのは 彼(か)の花(はな) 悲(かな)しみを 押(お)し込(こ)めた扉(とびら) 「--叩(たた)いた」 限(かぎ)りなく墮(お)ちてゆく欠片(かけら) 「--捧(ささ)ぐ」 やがて気(き)づいた この身(み)を灼(や)くように 疼(うず)いていた痛(いた)み堪(こら)えても 闇(やみ)に飲(の)まれる 「硝子細工(がらすざいく)の色(いろ)の無(な)い花(はな)--」 彩(いろど)りを求(もと)める花(はな)と 「--叫(さけ)んだ」 分(わ)け與(あた)えた白(しろ)い雪(ゆき)と 「--涙(なみだ)」 移(うつ)ろう季節(きせつ)にたとえ枯(か)れ果(は)てても 笑顔(えがお)こぼれた その瞬間(しゅんかん)をただ見(み)つめている 暁(あかつき)の向(む)こう 虹(にじ)を越(こ)えて 「--探(さが)して」 辿(たど)り著(つ)くのは光(ひかり)の靜寂(しじま) 「--屆(とど)く」 涙(なみだ)落(お)とした雪(ゆき)が溶(と)けるように 広(ひろ)がっていた傷(きず)を癒(いや)してゆく この想(おも)い抱(かか)えて 「--消(き)えるの」