刃の如く いつかこの地は朽ちた世界に成り果てても 欲に溺れて足を掬われても 先を求めて進んだ足に絡みついた 鎖が軋んで肌に食い込む ただ生きるため誰もが捨てた筈のナニカは 時を進める針を蝕んでゆく 頬に滴る冷たい雨はまだ止まずに 求め彷徨う声を遮るだけ 些事な理想は仄暗く深い水底へ 願い虚しく切り裂く刃の如く 戻る道さえ失う暗闇が世界を覆えば 時間はまた振り出しに 誰もが筈の夢を置く場所が無い 高く重なる瓦礫が進む道を塞ぐ 見える景色を朽ちた灰に染める 些事な理想は静かな炎を生み出した 錆びた鎖を切り裂く刃の如く 虚空を切り開く いつかこの地は朽ちた世界に成り果てても 欲に溺れて足を掬われても 幾度彷徨い幾度歩みを間違えても そこで重ねた大切な足跡 些事な理想は確かな軌跡を生み出した 朽ちた世界を切り裂く刃の如く 未来を切り開く