鎮具破具 眼見開いてみればそこに浮かび上がる吸い込まれそうな深淵の闇 耳を澄ましてみればそこに響き渡る劈くかの様な痛い無音 此処は僕ですか? 何処は誰ですか? 鎮具破具に混ざる僕と僕 息絶え絶えの中で彷徨い続けてはねばねばと絡み付く拒絶臭 狂ってしまう程に浴びた罵声の中、掻き分けて僕は今履い出る 生きる事に慣れ過ぎては生きる意味を忘れる 「僕が僕で在る意味を…」 自我と非我の狭間で… 産まれて堕ちるは異物 故にその愛は歪 束の間の希望 刹那に絶望 その手で寝首を掻かれ 崩れて堕ちる白日 故にその愛は不実 手を振る希望 手招く絶望 裂かれてあちらとこちら…