[00:18.59]触れても溶けない氷が [00:28.13]私と空を隔てている [00:37.59]日陰の月は目を逸らした [00:46.85]私の顔は映らない [00:52.14]水面にも鏡にさえも [00:57.92] [00:58.45]世界に落ちたペン [01:01.46]その先からすぐ滲み出すインク [01:07.94]幼稚な落書きに価値は少しもない [01:15.47] [01:15.79]溶け出した憶が風に交ざっていく [01:20.62]マリオネットの糸は切られている [01:26.37]いまは永遠の時間の中で [01:30.10]私は私が誰かも忘れている [01:44.18] [01:54.39]言葉が遅れて届くほど [02:03.91]遠くで眠らずに燃える [02:13.55]たとえば聖者の処刑台 [02:22.73]茨の冠を被って [02:27.85]真実を嘘で飾った [02:33.66] [02:34.11]失くしたものがまだ [02:37.13]何かも知らない 何も分からない [02:43.56]ただひたすら同じような名前を呼ぶ [02:51.17] [02:51.49]この世界は広く 何処までへも遠く [02:56.13]平らに続き空虚で穏やか 【雨が長く降る続く】 [03:01.97]何を恐れることがある [03:05.75]私はそう あの火に飛び込めばいい? 【誰も近づかないでと】 [03:13.52]僅かに陰る 目の端を横切る残像 【気づいたら 静かに】 [03:20.70]もう少し 鮮やかな香りが見えてくる 【それから 助けてあげてね】 [03:33.70]思い出の絵本の中に描かれていた [03:38.52]【きっと私も】“絵本を開く私” [03:43.24]その私が見ている 絵本の中ではまた [03:47.98]【絵本の中では】“絵本を開く私”が— [04:09.96] [04:11.09]地平線に落ちる 十字架へと向けて [04:15.82]空を飛んでいるようにも見えた [04:21.60]それを拒む扉に何故 [04:25.37]安堵を覚えようとしてるの [04:32.26] [04:32.69]その扉の色は必ず虹色で [04:37.31]その赤色は熟した林檎のように 【もう少しだけ続いて】 [04:44.40]柔らかく甘くて [04:47.07]何故か唇でその味を知るの 【この雨があがるまでは】 [04:52.55] [04:53.09]狂う残像 立入禁止 [04:57.81]狂う残像 掴む 何度も 【せめて】 [05:02.67]狂う残像 ノイズの嵐 [05:07.36]立入禁止 間違いはどっちだ? 【もう一度—見つめて】