[00:00.50] [00:08.88]時計台のある街に、歌うことが大好きな [00:15.37]少年が住んでいました。 [00:21.94]弱虫な少年は、自分の声に自信が持てず [00:28.91]人前で歌うことができません。 [00:35.85] [01:02.68]それを見た博士は毎晩眠りもせず、 [01:09.37]少年のために作ります。 [01:15.59]コトバとメロディーを 教えるだけで、ほら。 [01:22.65]思い通りに歌う魔法のロボット。 [01:28.84]「キミが作った音楽をワタシが歌い上げるよ。」 [01:35.49]目を丸くした少年は おそるおそる、ボタンを押しました。 [01:46.00]少しだけ不器用な声だけど、 [01:52.74]夜空に響いたその声は [01:59.18]確かに少年の心に届いていました。 [02:09.01]届いていました。 [02:13.44] [02:26.80]その日から少年は 毎晩眠りもせず、 [02:33.52]ロボットのために作ります。 [02:39.79]コトバとメロディーを教える度に、ほら。 [02:46.91]幸せそうに歌う魔法のロボット。 [02:53.29]「僕が作った音楽を誰かに聞いてほしくて? [02:59.63]目を光らせた少年は おそるおそる、ボタンを押しました。 [03:09.99]少しだけ不器用な声だけど、 [03:16.84]世界中に響いたその声は [03:23.55]確かに人々の心に届いていました。 [03:33.13]届いていました。 [03:37.27] [03:49.45]「いつまでもキミの歌を…。」 [03:55.06]いつしか季節は過ぎ去って、 [04:01.50]少年も大人になりました。 [04:08.14]あの時、教えてくれた歌。 [04:14.59]ワタシは今でも覚えているから。 [04:22.34]少しだけ不自然な声だけど、 [04:28.56]夜空に響いたこの声は [04:35.26]今でもキミのその心に届いていますか? [04:44.87]届いていますか? [04:48.98]「ワタシの歌声、聞こえていますか」 [04:56.56]