[00:00.000] 作词 : カンザキイオリ [00:00.000] 作曲 : カンザキイオリ [00:00.000] [00:15.935]「昨日人を殺したんだ」 [00:18.090]君はそう言っていた [00:20.990]梅雨時ずぶ濡れのまんま、部屋の前で泣いていた [00:26.140]夏が始まったばかりというのに [00:29.300]君はひどく震えていた [00:31.462]そんな話で始まる [00:33.760]あの夏の日の記憶だ [00:55.580]「殺したのは隣の席の、いつも虐めてくるアイツ [01:00.600] もう嫌になって、肩を突き飛ばして [01:03.970] 打ち所が悪かったんだ [01:06.380] もうここには居られないと思うし [01:09.160] どっか遠いとこで死んでくるよ」 [01:11.760]そんな君に僕は言った [01:14.165]「それじゃ僕も連れてって」 [01:16.770]財布を持って、ナイフを持って [01:19.950]携帯ゲームもカバンに詰めて [01:22.645]いらないものは全部壊していこう [01:27.790]あの写真も、あの日記も [01:30.500]今となっちゃもういらないさ [01:33.270]人殺しとダメ人間の君と僕の旅だ [01:43.775]そして僕らは逃げ出した [01:46.300]この狭い狭いこの世界から [01:49.105]家族もクラスの奴らも何もかも全部捨てて君と二人で [01:54.760]遠い遠い誰もいない場所で二人で死のうよ [01:59.000]もうこの世界に価値などないよ [02:01.980]人殺しなんてそこら中湧いてるじゃんか [02:05.430]君は何も悪くないよ。君は何も悪くないよ [02:26.540]結局僕ら誰にも愛されたことなどなかったんだ [02:31.360]そんな嫌な共通点で僕らは簡単に信じあってきた [02:37.320]君の手を握った時、微かな震えも既に無くなっていて [02:42.660]誰にも縛られないで二人線路の上を歩いた [02:47.740]金を盗んで、二人で逃げて [02:50.630]どこにも行ける気がしたんだ [02:53.040]今更怖いものは僕らにはなかったんだ [02:58.580]額の汗も、落ちたメガネも [03:01.220]「今となっちゃどうでもいいさ [03:03.680]あぶれ者の小さな逃避行の旅だ」 [03:14.325]いつか夢見た優しくて、誰にも好かれる主人公なら [03:19.790]汚くなった僕たちも見捨てずにちゃんと救ってくれるのかな [03:25.140]「そんな夢なら捨てたよ、だって現実を見ろよ [03:30.470]シアワセの四文字なんてなかった [03:32.670]今までの人生で思い知ったじゃないか [03:35.950]自分は何も悪くねえと誰もがきっと思ってる」 [03:57.150]あてもなく彷徨う蝉の群れに [03:59.950]水も無くなり揺れ出す視界に [04:02.560]迫り狂う鬼たちの怒号に [04:05.260]バカみたいにはしゃぎあい [04:07.100]ふと君はナイフを取った [04:10.000]「君が今まで傍にいたからここまでこれたんだ [04:13.610]だからもういいよ。もういいよ」 [04:15.960]「死ぬのは私一人でいいよ」 [04:20.000]…… [04:28.000]そして君は首を切った [04:30.250]まるで何かの映画のワンシーンだ [04:33.170]白昼夢を見ている気がした [04:35.850]気づけば僕は捕まって [04:38.540]君がどこにも見つからなくって [04:41.390]君だけがどこにもいなくって [04:43.940]そして時は過ぎていった [04:46.330]ただ暑い暑い日が過ぎてった [04:49.090]家族もクラスの奴らもいるのに [04:51.920]なぜか君だけはどこにもいない [04:54.650]あの夏の日を思い出す [04:56.980]僕は今も今でも歌ってる [04:59.800]君をずっと探しているんだ [05:02.590]君に言いたいことがあるんだ [05:05.240]九月の終わりにくしゃみして [05:07.700]六月の匂いを繰り返す [05:10.420]君の笑顔は [05:11.760]君の無邪気さは [05:13.270]頭の中を飽和している [05:15.940]誰も何も悪くないよ [05:18.550]君は何も悪くはないから [05:21.350]もういいよ、投げ出してしまおう [05:23.960]そう言って欲しかったのだろう? なあ [05:27.960]