[00:00.000] 作词 : 荫山征彦 [00:01.994] 1945年12月25日。 [00:08.853] 友子 太陽がすっかり海に沈んだ [00:14.816] これで [00:16.882] 当に台湾島が見えなくなってしまった [00:21.454] 君はまだあそこに立っているのかい [00:45.344] ==== [01:03.757] 友子 許しておくれ この臆病な僕を [01:12.046] 二人のことを決して認めなかった僕を [01:16.490] どんなふうに 君に惹かれるんだったけ [01:21.699] 君は髪型の規則もやぶるし [01:24.802] よく僕を怒らせる子だったね [01:29.082] 友子 君は意地張りで 新しい物好きで [01:35.400] でも どうしょうもないぐらい [01:39.308] 君に恋をしてしまった [01:41.683] だけど君がやっと卒業したとき [01:45.804] 僕たちは戦争に敗れた [01:48.544] 僕は敗戦国の国民だ [01:51.975] 貴族のように傲慢だった僕たちは [01:55.077] 一瞬にして 罪人の首枷を掛けられた [02:00.273] 貧しいいち教師の僕が [02:02.893] どうして民族の罪を背負えよう [02:07.176] 時代の宿命は時代の罪 [02:11.738] そして僕は 貧しい教師にすぎない [02:16.995] 君を愛していても [02:18.412] 諦めなければならなかった [02:26.878] ==== [02:27.393] 三日目 [02:32.577] どうして君のことを思わないでいられよう [02:36.095] 君は南国の眩しい太陽の下で育った学生 [02:41.736] 僕は雪の舞う北から海を渡ってきた教師 [02:48.225] 僕らはこんなにも違うのに [02:51.342] なぜこうも惹かれあうのか [02:54.420] あの眩しい太陽が懐かしい [02:57.624] 熱い風が懐かしい [03:01.316] まだ覚えているよ [03:05.168] 君が赤蟻に腹を立てる様子 [03:09.296] 笑ちゃいけないって分かってた [03:13.580] でも 赤蟻を踏む様子がとても綺麗で [03:17.111] 不思議なステップを踏みながら 踊っているようで [03:22.297] 怒ったにぶり 激しく軽やかな笑い声 [03:28.642] 友子 そのとき 僕は恋に落ちたんだ [03:49.591] ==== [04:02.867] 友子 たっだ数日の航海で [04:08.764] 僕はすっかり老け込んでしまった [04:13.223] 潮風が連れてくる泣き声を聞いて [04:16.144] 甲板から離れたくない 寝たくもない [04:23.065] 僕の心は決まった 陸に着いたら [04:27.892] 一生海を見ないでおこう [04:32.929] 潮風よ なぜ泣き声を連れてやって来る [04:38.450] 人を愛して泣く 嫁いで泣く 子供を産んで泣く [04:45.967] 君の幸せな未来図を想像して [04:49.525] 涙が出そうになる。 [04:52.636] でも 僕の涙は潮風に吹かれて [04:57.597] あふれる前に乾いてしまう [05:01.075] 涙を出さずに泣いて [05:02.960] 僕は また老け込んだ [05:08.574] 憎らしい風 憎らしい月の光 憎らしい海 [05:37.446] ==== [05:47.846] 友子 [05:50.851] 台湾のアルバムを君に残してきたよ [05:54.705] お母さんの所に置いてある [05:57.366] でも、一枚だけこっそりもらって来た [06:01.141] 君が海辺で泳いでいる写真 [06:05.390] 写真の海は风もなく雨もなく [06:10.024] そして君は、天国にいるみたいに笑っている [06:15.310] 君の未来が谁の者でも、君に见合う男なんていない [06:22.422] 美しい思い出は大事に持ってこようと思ったけど [06:27.894] 连れて来れたのは虚しさだけ。 [06:30.356] 思うのは君のことばかり [06:34.812] あ、虹だ [06:46.446] 虹の両端が海を越え、 [06:50.613] 仆と君を、结びつけてくれますように。 [07:07.925] ==== [07:21.961] 友子、無事に上陸したよ。 [07:27.718] 七日間の航海で [07:30.564] 戦後の荒廃した土地にようやく立てたというのに [07:35.726] 海が懐かしんだ [07:38.925] 海がどうして 希望と絶望の両端にあるんだ [07:45.131] これが最後の手紙だ あとで出しにいくよ [07:52.582] 海に拒まれた僕たちの愛を [07:55.497] でも 思うだけなら 許されるだろう [08:00.046] 友子 僕の思いを受け取っておくれ [08:04.853] そうすれば 少しは僕を許すことができるだろう [08:10.346] 君は一生僕の心の中にいるよ [08:13.762] 結婚して子供ができでも [08:16.505] 人生の重要な分岐点に来る度 君の姿が浮かび上がる [08:22.290] 君は静かに立っていた [08:33.158] 七月の烈しい太陽のように [08:36.867] それ以上直視することはできなかった。 [08:41.938] 君はそんなにも 静かに立っていた [08:48.315] 冷静に努めた心が  一瞬熱くなった [08:53.640] だけど心の痛みを隠し 心の声を飲み込んだ [08:59.798] 僕は知っている [09:02.975] 思慕という低俗の言葉が 太陽の下の影のように [09:09.814] 追えば逃げ 逃げれば追われ 一生 [09:19.089] 友子 自分の疚しさを最後の手紙に書いたよ [09:28.510] 君に会い 残念する代わりに [09:32.895] こうしなければ 自分を許す事など少しもできなかった [09:43.504] 本当にそうだと思えるまで 必死に思い込もう [09:50.439] そして 君が永遠に幸せであることを 祈っています [10:00.000] (aibo,幸せに)