[00:23.29]塵を運ぶ風は [00:25.67]雲を呼び濯(そそ)ぐに宜し [00:28.47]頭(こうべ)を廻らし独り [00:31.34]友の姿求めて居る [00:34.13]春自ずから暖雪(だんせつ)を冒し [00:36.98]その先に見た [00:38.45]嗚呼知己(ちき)の人 [00:39.80]白深くして日毎(ひごと)夢む [00:42.47]水襟に満つ花を見る人 [00:45.88]さくら さくら [00:48.90]淅瀝(せきれき)の空見上げれば美し [00:51.48]さくら さくら [00:53.75]君は土を食みただ眠って居るんだ [00:57.26] [01:08.49]歳年は移りて [01:10.83]命より先為るは無し [01:13.65]千古の物語より [01:16.49]ただ一片の今を知る [01:19.36]春露を帯び時に嘆き [01:22.10]虚窓(きょそう)に見えし [01:23.62]嗚呼知己の人 [01:25.30]芳山の景 [01:26.40]咲(わら)う様に [01:27.84]黙して濡れる [01:29.21]花を趁(お)う人 [01:53.78]さくら さくら [01:55.98]声も無く誇(そし)る [01:57.78]その花は美し [01:59.29]さくら さくら [02:01.44]その重みすら今なら好いんだ [02:04.90]何(いず)れの地にか春は映える [02:07.17]君何くにか行かんと欲す [02:09.96]何れの日にか再会の枝(し)を [02:12.86]後(おく)るる莫(なか)れ [02:14.32]晩花の妙へ [02:16.21]さくら さくら [02:18.51]瞬息の空風花は美し [02:21.86]さくら さくら [02:24.10]その横でただただ眠って居るんだ [02:28.00]