[00:17.55]錆び付いた車輪　悲鳴を上げ
[00:19.80]僕等の体を運んでいく
[00:22.68]明け方の駅へと
[00:26.26]ペダルを漕ぐ僕の背中
[00:28.47]寄りかかる君から伝わるもの
[00:31.38]確かな温もり
[00:34.91]線路沿いの上り坂で
[00:37.14]「もうちょっと、あと少し」
[00:38.80]後ろから楽しそうな声
[00:43.56]町はとても静か過ぎて
[00:45.75]「世界中に二人だけみたいだね」と
[00:48.60]小さくこぼした
[00:52.40]同時に言葉を失くした
[00:56.81]坂を上りきった時
[01:01.00]迎えてくれた朝焼けが
[01:05.86]あまりに綺麗過ぎて
[01:10.16]笑っただろう
[01:13.07]あの時　僕の後ろ側で
[01:18.89]振り返る事が出来なかった
[01:23.21]僕は泣いてたから
[01:26.96]券売機で一番端の
[01:29.32]一番高い切符が行く町を
[01:32.13]僕はよく知らない
[01:35.84]その中でも一番安い
[01:37.96]入場券を　すぐ使うのに
[01:40.75]大事にしまった
[01:44.37]おととい買った　大きな鞄
[01:46.72]改札に引っ掛けて通れずに
[01:49.51]君は僕を見た
[01:53.01]目は合わせないで頷いて
[01:55.36]頑なに引っ掛かる
[01:56.86]鞄の紐を　僕の手が外した
[02:01.83]響くベルが最後を告げる
[02:06.46]君だけのドアが開く
[02:10.22]何万歩より距離のある一歩
[02:15.40]踏み出して君は言う
[02:19.91]「約束だよ　必ず
[02:24.10]いつの日かまた会おう」
[02:28.45]応えられず　俯いたまま
[02:32.77]僕は手を振ったよ
[02:37.60]
[02:37.13]間違いじゃない
[02:39.79]あの時　君は…
[02:49.88]
[03:02.74]線路沿いの下り坂を
[03:04.94]風よりも早く飛ばしていく
[03:07.70]君に追いつけと
[03:11.32]錆び付いた車輪　悲鳴を上げ
[03:13.55]精一杯電車と並ぶけれど
[03:16.38]ゆっくり離されてく
[03:20.69]泣いてただろう
[03:23.30]あの時　ドアの向こう側で
[03:29.17]顔見なくてもわかってたよ
[03:33.58]声が震えてたから
[03:38.09]約束だよ　必ず
[03:42.25]いつの日かまた会おう
[03:46.58]離れていく
[03:48.34]君に見えるように
[03:50.91]大きく手を振ったよ
[03:57.07]町は賑わいだしたけれど
[03:59.11]世界中に一人だけみたいだなぁ
[04:01.68]と小さくこぼした
[04:05.66]錆び付いた車輪　悲鳴を上げ
[04:07.70]残された僕を運んでいく
[04:10.66]微かな温もり
[04:14.76]