曇天の蝉 (feat. 初音ミク) 作词 : Kuratu 作曲 : Kuratu 雨続きの夏に 地上に出てきた蝉は 青空を知らずに死んだ 遠くなった日には 知らずのうちに虫が止まった 日陰で息をしていたら 肺が冷たい 石畳の隅 草が混じって夏 広がる ひっくり返った傘に 僕が映る 蜃気楼に立ち尽くす 君の髪が遅く揺れる 焼き付く影は青 熱い熱い青 雲の隙間を縫うように 生きていくのだろう 君の輪郭を少しずつ 確かめては忘れて 鈍い昼に蝉の声がした 君に似合う空を 一面の露が踊り出すような 青空を ぐらっと眩む午後 思いがけずに地に手をつく 熱く湿る水と礫 唇を噛む 遠くなった日には 後ろ姿ばかりが残った 人間な僕をどうしよう カーブミラーに映らない 道を通って帰りましょ そこにだけ咲いている 花がありましょう 月の裏を覗き込むように 生きていくのだろう 君の声色を少しずつ 確かめては忘れて 鈍い昼に蝉の声がした 君に似合う空を 茂った木立が背を比べるような 青空を 遠い遠い夏のこと 雨はまだ止まない 遠い遠い夏のこと 雨はまだ止まない