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  • 語り:中惠光城
    全てを失い、永い夢から覚めた彼は、この世界に別れを告げました。
    私をーー『エクリス』を継承する時、彼は薄く笑みを浮かべていました。
    その都市の名は、エクリス。
    かつて起こした罪により、永遠に閉ざされた世界。
    死に往く者が留まる、終焉の都市ーー
    私の口癖のように囁いていた言葉の数々が、全て己のことを指していたのだと、ようやく気付いたからです。
    そして、彼は『私』になりました。
    いつの日か、そう遠くない未来。
    とある少年の手によって、ふたたび捻子は巻かれるでしょう。
    同じ旋律に新しい詩を乗せて。
    同じ世界に新しい物語を乗せて。
    私はそれまで、時を止めたこの都市で、
    独り、あの月を見上げていつですーー
  • [00:00.00]語り:中惠光城
    [00:22.37]全てを失い、永い夢から覚めた彼は、この世界に別れを告げました。
    [00:33.04]私をーー『エクリス』を継承する時、彼は薄く笑みを浮かべていました。
    [00:44.22]その都市の名は、エクリス。
    [00:48.99]かつて起こした罪により、永遠に閉ざされた世界。
    [00:55.22]死に往く者が留まる、終焉の都市ーー
    [01:05.30]私の口癖のように囁いていた言葉の数々が、全て己のことを指していたのだと、ようやく気付いたからです。
    [01:19.06]そして、彼は『私』になりました。
    [01:25.82]いつの日か、そう遠くない未来。
    [01:30.32]とある少年の手によって、ふたたび捻子は巻かれるでしょう。
    [01:36.67]同じ旋律に新しい詩を乗せて。
    [01:41.80]同じ世界に新しい物語を乗せて。
    [01:50.31]私はそれまで、時を止めたこの都市で、
    [01:56.61]独り、あの月を見上げていつですーー